エケベリア好き、そして交配種よりも原種エケベリアが好きな方は、絶対に購入した方がいい超マニアックなエケベリアの原種のみを取り扱ったエケベリア専門書。
John Pilbeam 著『The genus Echeveria』です。発行は2008年9月。洋書のため、もちろん、すべて英文であります(;´Д`)
いや~ものすごーく英語の勉強になるな~ww でも、どなか日本語訳版発行してもらえませんかね(^-^; 日本語訳版があれば絶対に売れると思うのですが~。
著作者のJohn William Pilbeam (1931-)さんは、イギリス生まれの多肉ナーセリーのオーナーです。政府機関を退職した後、自身のナーセリー‘Connoisseurs’ Cacti’をケントに開業。サボテンやエケベリアなど多肉植物に関する数多くの執筆をなさっています。
『The genus Echeveria』は、約150種のエケベリア原種を掲載し、自生地や花の写真など474枚の写真が掲載され、一つひとつの原種に詳細な解説を加えた大図鑑です。これまでに発刊されたエケベリアに関する書籍も多方面で参照しており、総ページ数333頁でまとめたものすごい本なのです。
ちなみに、この表紙カバーの右下のエケベリアが、いわゆる本物のリンゼアナらしいのです。羽兼さんの1000種162頁に説明されているメキシカンソサエティージャーナル紙Mexican Society's journal (1992)の表紙を飾った素晴らしいリンゼアナと言われているものがこの写真のリンゼアナらしいのです。うちにあるリンゼアナと見比べてみると……(^-^; ちょっと違うかな。
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本書を購入するには、上記のConnoisseurs’ CactiのHPに記載されているメールなどから注文し、PAYPALなどで支払えば送ってもらえそうです。海外からの注文は£52と記載されていました。ただ、送料とか関税とかもあるかと思いますので、もしかすると多肉専門店とかで取扱いがあればそちらから購入したり、オークションサイトやフリマサイトなどで中古を見つけるとよいかもしれません。前回、種子の購入先としてご紹介したあるびの精肉店さんにも時たま入荷され販売されていたかと思います。
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これだけの大図鑑ですから、誤植等もあるようです。たとえば、アガボイデスのマリアと紹介されている写真(43頁上写真)は間違いであるとのICNの指摘があります。
アガボイデスのマリアは、フランクレイネルトさんが、agavoidesとagavoides 'Prolifera' との交配のなかから選抜したものとされていますが、そもそもフランクレイネルトさんが用いたプロリフェラがどんなエケベリアだったのかもよく分からないのですが、本書のマリアは違うとのことのようです。ちなみに、日本でもアガボイデスプロリフェラが、本によって、相府蓮のことだとか、相生傘のことだとか、交配種なのだとかいろいろな説があり、かなり錯綜しています。私自身は、相生傘かそれに近いものがアガボイデスプロリフェラだという気がしています。
話がだいぶそれてしまいましたが、本書は2008年発行とやや古くなってきたものの、不朽の価値があるエケベリア本です。原種が好きな方はぜひおすすめしたいと思います(^^)/