緑色から赤色へと変化するオキナワスズメウリの実に魅了され、育て始めて早10年が経ちました。趣味で育てる自己流の育成方法ではありますが、少しずつノウハウも蓄積してきました。10年という節目を迎え、今回、他ブログでご紹介してきた「オキナワスズメウリの育て方」を全面改訂し、より詳しく、より分かりやすくバージョンアップしました。オキナワスズメウリを育てるうえで、少しでも参考になれば嬉しいです。これからも沖縄スズメウリの魅力を発信していきたいと思います。よろしくお願いします(^^)/
1 種まきの前に準備しておくもの
⑴ オキナワスズメウリの種子
これがないと始まりませんよね(笑)。種からであれば、安価にたくさん育てることができます。ただ、オキナワスズメウリの種取りに結構な手間がかかるためか、あるいはそもそも需要があまりないためか(苦笑)、一般には種子として流通しておらず、苗として販売されています。そのため、オキナワスズメウリの種を入手したい場合は、趣味家さんなどがオークションサイトやフリマアプリに出品されているものを入手されるとよいと思います。ただ、種子の新鮮さ、品質の良し悪し(安かろう悪かろうでは困りますし…)もありますので、出品者さんの取引評価なども見たうえで購入を検討してみてください。私自身もヤフオクとメルカリにて出品(毎年10月中旬頃~)しています。1つひとつ丁寧に種を採取し、「品質の良い種を適正価格で出品する」ことをモットーにしておりますので、他の方に比べて価格が若干高いと思いますが、あわせてご検討いただけると嬉しいです。なお、手前味噌にはなりますが、当方の種は、毎年、プロの種苗業者様にも納品させていただいており、発芽率が良いとお褒めのお言葉も頂戴しております。大口のご購入も在庫があるかぎり承ります(大口割引もございます)。
メルカリ https://www.mercari.com/jp/u/277801686/
※メルカリを新規に会員登録される方は、登録時に当方の招待コード「MMFQMG」をご入力していただくと、500円分のポイントが付与されます(2020/10/01現在。詳細はメルカリにてご確認ください)。ポイントでオキナワスズメウリの種が買えてしまいます(招待者の私にもポイントが貰えるため大変助かります(笑))!
ヤフオク https://auctions.yahoo.co.jp/seller/sirokumasa0123
⑵ 土
種まきに使用する用土は、ホームセンターなどで販売されている一般的な園芸用培養土でも大丈夫ですが、やはり種まき用に配合された種まき専用土を用いると発芽はよくなります。比較的入手しやすく、これまでに私が試したなかで一番良かったと思うのは、タキイ種苗さんの「種まき培土」です。
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価格:1,515円 |
⑶プラグトレー・ポリポット
オキナワスズメウリは、発芽適温が高いため、できるだけ地温を高く保持できるよう黒色のプラグトレー(72穴または128穴くらいのもの)やポリポット(3号または3.5号サイズくらいのもの)に種を播くと良いと思います。
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価格:140円 |
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2 種まき時期・発芽適温
オキナワスズメウリの発芽には最低でも20℃以上なければなりませんが、25℃程度が最適であると感じています(発芽適温:25℃)。このため、気温が安定しない春の早い時期に種播きしてしまうと発芽が悪くなります(ただし、ビニールハウスや温室等で育成する場合を除きます)。十分に暖かくなってきてから種まきすることがポイントです。関東地方であれば5月GW(ゴールデンウィーク)後くらいがよいです。
3 種まきの仕方
硬実種子のため、種まきの前に種の先端を削ったり、数時間~半日程度水に浸してから種を播く方もいらっしゃいますが、私は何もせずにそのまま播いてしまってよいと思います。以前、発芽実験をしてみましたが、発芽までの日数、発芽率等に変化はありませんでした。むしろ、種を削りすぎたことで種にダメージを与えて発芽が悪くなったり、浸水の時間が長くなりすぎるとかえって発芽が悪くなりました。プラグトレーであれば種を1粒ずつ、ポリポットであれば2~3粒ずつ播いてみてください。土は、約1cm程度の深さで覆土してください。
4 置き場所・水やり
日当たりの良い場所に置きます。乾燥させないように水やりをしてください。
5 発芽日数
種まきから発芽まで約2週間~3週間程度とやや時間がかかります。種により個体差も結構あってそれ以降に発芽するものもありますので、しばらくは様子をみてください。なかなか発芽しませんが、掘り返すなどして様子をみてはいけません。何もせずに気長に待ちましょう。
6 プラグトレーで栽培した場合の鉢上げ / ポリポットで栽培した場合の間引き
プラグトレーに種を播き、発芽が揃った頃(葉が3枚くらいになった頃)、ポリポット(3.5号サイズくらい)に一度鉢上げしましょう。オキナワスズメウリは移植を嫌う植物ですので、なるべく根にダメージを与えないように、土を崩さないようにそっと移植しましょう。根を傷つけたりすると、その後の成長が遅くなったり、最悪止まってしまうこともあります。ポリポットに種を播いた場合は、発芽が揃った頃に、元気な幼苗1つを残して間引きしましょう。
7 その他、注意すべき点など
⑴ 種まきの適期を逃さない
早撒きは厳禁なのですが、種まきの時期が遅くなってしまうと、結実する前もしくは小さな実の段階で気温が低下して、成長がとまり、実がならなくなったり、大きくならなかったりしてしまいます。早播きもダメですが、遅播きもダメです。種まきの適期を逃さないようにしましょう。もし心配な場合は何回かに分けて種まきを行い、リスクを分散しましょう。
⑵保温・保湿で発芽率up
早い時期に種まきをする場合やより早く確実に発芽させたい場合は、温室や苗カバーなどを利用して保温・保湿するとよいです(一例は下記)。ただし、春の陽光でも内部はかなりの高温となりますので、通気口を確保して急激な温度上昇を防ぎましょう。発芽後は苗カバーをはずします。
⑶幼苗時は害虫に注意
発芽したばかりの幼苗期は、ダンゴムシやナメクジによる食害があります。茎を食べられてしまうと枯れてしまいます。害虫は見つけ次第、捕殺してください。必要に応じて殺虫剤等を散布して下さい。
⑷ なかなか種の殻を飛ばせない双葉に手助けを!
発芽直後、双葉が開こうとして自然と種の殻を吹き飛ばしますが、なかには種の殻が硬くてなかなか双葉が開ききれないものもあります。そのままにしておくと双葉がダメになってしまうことがあるので、葉を傷つけないように、そっと殻をとってあげましょう。
長くなってしまいましたので、今回はここまでです。
次回「オキナワスズメウリの育て方(その2)」は「定植・成長」編です。