【著作権が切れた名作の1分間要約】中島敦『山月記』【ネタバレ注意】
主人公は、李徴。
中国の官僚として活躍していたが、肥大化したプライドが原因で、詩人を目指して退職。
詩作はうまくいかずに、挫折して、そのまま失踪した。
彼が失踪してから1年後。
同僚だった袁さんという官僚が仕事中に、1匹のトラと出会う。
人食いトラとして恐れられていたそいつの正体は、旧友で失踪した李徴だったのだ。
彼は肥大化したプライドと挫折によって、怪異となりトラとなっていた。
人間性が少しずつ失われていく李徴は、旧友に詩を託した。それはとても優れていたが、なにか欠けたものだった。
李徴は、自尊心と他人と交わらずに臆病な自分のせいでトラになってしまったと自嘲する。
家族のことを友人に託して、李徴は闇へと消えていった。